高校・専門学校工芸菓子展示

未来の菓子職人たちがつくるお菓子の世界

三重県内の高校・専門学校生たちがはじめての工芸菓子作品にチャレンジ!

日本最大級のお菓子の祭典のために、三重県内の菓子職人たちがシンボル展示の巨大工芸菓子制作に取り組みはじめた頃、県内の高校・専門学校生たちにも、新たなチャンスが訪れていた。
100年以上の歴史ある博覧会、しかも約4年に一度の開催を地元三重で迎えられるというまたとない機会。
菓子職人を目指している高校・専門学校生はもちろん、お菓子づくりに興味のある学生たちも“ぜひ行きたい”と思っただろうが、そこから一歩踏み出して参加者として菓子博に関わってもらおう、という声が上がった。
学生による工芸菓子作品の制作と展示。
過去実施された菓子博ではみられなかった、はじめての試みがはじまった。

それぞれの感性とお菓子の作品で三重の魅力をお伝えします。

県内の学校へ、菓子博への参加を打診したところ、7校の参加が決まった。
調理や製菓を専門とする3つの専門学校と、料理や製菓で地元を盛り上げる4つの高校が、三重ならではの食材をテーマに各校が趣向を凝らす。
現役の菓子職人でさえ大変な工芸菓子作品。
それをはじめて挑戦する高校・専門学校生たちが菓子博という舞台でデビューするのだから大変さははかりしれない。
素材は?道具は?何を?どうやって?
そんな試行錯誤から、学生たちがどんな思いで工芸菓子に向き合ったのか、その一端を紹介します。
努力の集大成は、ぜひ会場でご覧ください。

【三重調理専門学校】テーマ:肉(三重県の畜産物)

全国的に名を馳せる三重ブランド表現への挑戦

活気あふれる調理室ではグループ毎に工芸菓子制作が行われていた。もうすでに本物のお肉や食材が並んでいるかのような錯覚を覚えると冗談交じりで「誰が作っていると思うんですか」と自信の程が伺えるコメントが飛び出した。
話を聞いてみると「色味が特に大変です。ちょっとした配合でお肉に見えなくなりますから」と繊細な色調にこだわるグループや、
写真を見ながら成型に余念がないグループ、細かな作業を黙々と進めるグループなど、地元ブランドへの強いこだわりが垣間見える。
「どうですかこの焼き色!おいしそうに見えないと意味がないので、細かいところまでこだわります」会場ではとびきりおいしそうな作品に出会えるはず、と期待が高まった。

<本物と見まごうフォルムとリアルな質感の作品>

学校法人 大川学園
三重調理専門学校

〒514-0007
三重県津市大谷町240

http://www.ohkawa-gakuen.ac.jp/tyouri/

食に携わる人間のいちばんの使命は、人々の健康を育み、食を通して「幸せ」を感じてもらうこと。
三重調理専門学校では、食を通して社会に貢献できる優れた人材として羽ばたいてくれることを目指し、50年以上の歴史のなかで培われた「即戦力の人材」育成に努めています。

【ユマニテク調理製菓専門学校】テーマ:果物

三重県産の豊富なフルーツが並ぶカラフルな世界

光が差し込む明るい調理室では、未来の菓子職人達がキビキビと目にも鮮やかなフルーツを作り出していた。
「三重県にはたくさんの柑橘類があるので、その違いと本物らしさをしっかり出したいです」、「セミノールと新姫(※共に三重県産の柑橘類の種類)では形や色がまったく違うので、まず研究するところからはじめました」と、見た目にも本物と見まごう果物が並んでいた。「かなりの数の果物を作りましたがまだまだです。さらにディスプレイもステキな工夫を考えているので会場でぜひ楽しみにしていてください」
理想の仕上がりを見据える真剣な眼差しが印象的だった。

<次々と生まれるカラフルなお菓子のフルーツ>

学校法人 大橋学園
ユマニテク調理製菓専門学校

〒510-0067
三重県四日市市浜田町13-29

http://www.humanitec-cc.jp/

三重県四日市を拠点に4つの専門学校(10分野)と高等学校を持つ総合教育機関。学生自らが企画し、「つくる・販売する・運営する」店舗付き実践実習室「パティスリーラボ ウフ」を有するなど、現場で役立つ技術はもちろん、知識・感性を兼ね備えた“プロ“を養成します。

【伊勢調理製菓専門学校】テーマ:祝宴料理

祝いの席を盛り上げる料理という名の”おもてなし”

豪華な鯛の尾頭付きに、祝い膳に並べられた数々の料理。
繊細な祝宴料理にチャレンジするのは、今回参加する高校・専門学校の中でも最少人数の伊勢調理製菓専門学校。調理されたメニューを表現するため、実際の祝宴料理一式を作り、一品一品見比べながらの作業が行われていた。
「とにかく種類・品数が多いので大変です。しかも不器用なので工芸菓子がうまくできるかどうか・・・」と不安なコメントが発せられたが、実際に作られた作品は本物と見まごう出来栄えだった。「料理はもちろん器や脚付きの会席膳もお菓子の材料でつくります」と完成まで長い道のりを見据えながらも、こだわりのおもてなしをしようという心意気が垣間見えた。

<実際につくられた祝宴料理を前に、一品一品の細やかな制作作業が続く>

学校法人 伊勢学園
伊勢調理製菓専門学校

〒516-0009
三重県伊勢市河崎一丁目10-47

http://www.amigo2.ne.jp/~isechori/

風光明媚な伊勢志摩国立公園の玄関口に位置し、1959年(昭和34年)より《食》に携わる人材育成に努め、厚生省(現:厚生労働省)より調理師養成施設全国第一号指定を受ける。
卒業生は県内はもとより、全国各地の有名ホテル・旅館などで活躍している。

【久居農林高等学校】テーマ:野菜

お菓子の野菜で表現する、春の訪れを告げる大地の恵み

豊かな自然に囲まれた久居農林高等学校のテーマは野菜。
制作をはじめたころはたどたどしさがあったが、回数を重ねるごとに成長の度合いを感じさせた。
イラストが得意な生徒がイメージ画を描き、それにあわせ様々な野菜を制作。「この色や形、質感はもう本物の野菜ですよね」と自信の程が伺えた。しかしここで終わらない。
展示の具体的なイメージができたようで難易度の高い調理メニューや装飾用の竹、盛りつけ用の食器などの制作にも着手していた。「これはやりなおし。本物らしく見えない」と自分自身へのダメだしや、「わかった!もっとこうすれば良くなる!」など、より良い作品作りへの情熱が溢れていた。
生徒たちが創り出した大地の恵みがどのように展示されるのか、ぜひ期待したい。

<季節を感じさせる野菜たち>

三重県立
久居農林高等学校

〒514-1136
三重県津市久居東鷹跡町105

http://www.mie-c.ed.jp/ahisai/

創立110年を超える三重県でも代表的な伝統校。
農業、家庭の2つの学科を有する専門高校として、「夢と感動の実現」を合い言葉に生徒の可能性を引き出し、地域社会を担う将来のスペシャリストの育成などを目指しています。

【明野高校】テーマ:魚介

三重が誇る海の幸!海の中の世界をお菓子で表現

明野高校の作品のテーマは「魚介」。
豊富な海の幸に恵まれている三重県ならではのテーマをどのように扱うのか、話を聞いてみた。
「はじめにどんな作品にするのか、みんなで意見を出し合ったり、イラストを描いたりして伊勢えびやあわび、あおさ、的矢かきなどを決めました」という声や「全体のバランスをあわせるのと、本物らしい色を出すのに苦労しています」と制作過程の苦労や大変さが伺えた。
「形にならなかったり、割れたり、くっつかなかったりとても大変ですが、イメージの形になったときはすごく嬉しかった。一生懸命つくったので、ぜひ見に来て欲しいです」
苦労の結晶がどのように形作られたのか、イメージの世界観をどう表現しているのか、
会場でぜひ確かめてみたい。

<この制作過程の魚介の一部>

三重県立
明野高等学校

〒519-0501
三重県伊勢市小俣町明野1481

http://www.mie-c.ed.jp/hakeno/

明野高校は1879年(明治12年)創立の、三重県で最も長い歴史のある伝統校。
「農業」「家庭」「福祉」の3つの学科を有する専門高校として、約600人の生徒が広い農場、充実した施設、経験豊かな教職員のもとで各分野を学んでいます。

【相可高等学校】テーマ:野菜

楽しみながらの“野菜づくり”で三重県らしさを

全国でもめずらしい高校生レストラン「まごの店」で有名な相可高校が、今回はまったく勝手が違う工芸菓子に挑戦する。
苦労しているかと思い制作の中心になっている実行委員会のメンバーに話を聞くと「形や色をつくるのがとても難しいけど、試行錯誤してちょっとずつイメージに近づいてきたのでとても楽しいです」と笑顔で答えてくれた。
「野菜の種類もこだわっています。これは地元の伊勢いも。和菓子の材料にも使われることがあるので是非つくりたかった野菜のひとつです」と地元の伝統野菜を取り入れたり、「みずみずしさのある鈴なりトマトをつくります!」などと、思い思いのイメージで作品のクオリティを追求していた。笑顔の中から生まれる“まごわやさしい“作品たちに会場で出会うのが待ち遠しい。

<生徒たちのアイデアによって細部にまでこだわった野菜たち>

三重県立 相可高等学校

〒519-2181
三重県多気郡多気町相可50番地

http://www.mie-c.ed.jp/houka/

相可高校は、「大いなる夢 大いなる挑戦 大いなる明日」をキャッチフレーズに掲げ、自分の夢を実現するために挑戦し続ける生徒が集う学校です。相可高校にはオンリーワンの「質」の高い専門教育や、各種資格取得に向けたきめ細やかな指導を通じ、生徒一人ひとりの「大いなる夢」を実現に導く「大いなる挑戦」が用意されています。生徒たちは「大いなる明日」に向かって自分の可能性に挑戦しています。

>次回3月27日 更新予定!